もうすぐ2歳になる娘。妊娠中に『3000万語の格差――赤ちゃんの脳をつくる、親と保育者の話しかけ』(ダナ・サスキンド著)を読んだのがきっかけで、子どもへの語りかけの大切さを知りました。この本は、生まれてから3歳頃までに子どもが耳にする言葉の量や質が、その後の学力や自己制御力にまで影響するという研究を紹介したものです。
そこで実際に子育ての中で参考にして実践してきたのが、『語りかけ育児』(サリー・ウォード著)でした。今回はその内容を少し振り返りつつ、娘の言葉の育ちを記録してみたいと思います。
実践してきた「語りかけ育児」
『語りかけ育児』は、イギリスの言語治療士である著者が、20年にわたる臨床経験をもとにまとめた育児法です。イギリス政府も効果を認めて推奨したことで知られています。
特徴的なのは、次のようなシンプルな原則です。
- 1日30分、子どもと一対一でしっかり向き合う
- まわりが静かな環境で語りかけを行う
- 短く簡単な文で、言葉の間にゆっくり間を入れて話す
- 「子どもが今、注意を向けているもの」に大人も目を向ける
難しい知識や特別な道具が要らず、日常の中ですぐ始められるのが良いところで、娘が生まれてすぐの頃からできるだけ意識して取り入れてきました。
発語のあゆみ
生後7ヶ月で「パパ」「ママ」が初語として出ました。一般的には初語が出るのは1歳前後(だいたい10ヶ月〜1歳半頃)が目安とされているので、わりと早めだったのかなと思います。
そこから1歳4ヶ月頃、2語文が出始めました。
- 「あっち行く」
- 「ママねんね〜」
- 「パパどこ」
そして同じ1歳4ヶ月のうちに、3語文まで出てきました。
- 「パンここ置いた」
- 「パパ、ブー、した」
一般的には2語文が1歳半〜2歳半頃、3語文は2歳半〜3歳頃に出てくることが多いと言われているので、2語文と3語文がほぼ同時期に、しかも1歳4ヶ月という早い段階で出てきたのは、成長のペースとしてはかなり早い方だったのかもしれません。もちろん言葉の発達には個人差が大きいので、あくまで一つの事例として書き残しておきます。
状況にぴったり合う「嘘」をつくようになった
最近は、なんと嘘までつけるようになりました。
夜ごはんを食べている途中、娘がテーブルの上にあるクリームパンを見て、「クリームパン食べたい!」と言い出しました。
「食べるとしてもごはん食べてからね」と伝えて下の子の相手をしていると、娘はちょっと怒った様子でテーブルをバンッと叩いたんです。
夫が「なんでそういうことするの」と軽く叱ると、娘は一瞬バツの悪そうな顔をしたあとに、
「虫がいた!」
と言ったのです。
その場の空気を変えるために大人も言いそうな、状況にぴったり合った自然な嘘だったのが驚きでした。まだ2歳前だというのに、こんなふうに場を切り抜けようとする発想が出てくるのかと、感心してしまいました。
保育園の話をしてくれるように
最近は保育園での出来事もいろいろ教えてくれるようになりました。
何をして過ごしたのか、クラスの子や先生のこと、美味しかったものについてなど、つたないながら一生懸命伝えようとしてくれます。
今まで見えなかった、私たちのいない時間に娘が何をしているのかを知れることは、親としてとても嬉しいことです。
おわりに
正直なところ、毎日忙しい中で家事など他のことをせずただ娘と向き合う「1日30分」を捻出するのは、口で言うほど簡単ではありません。それでも、こうして娘の言葉の育ちやユーモアを目の当たりにすると、この時間には十分すぎるほどの価値があったと感じています。
習い事や小学・中学受験、大学の学費などとは違い、語りかけにかかる費用は基本的にゼロです。必要なのは、親の愛情と時間だけ。それでも、子どもが自分の頭で考え、言葉で伝えるという生きる力の大切な土台となる語りかけはその後のどんな教育よりも優先度が高いと私は思います。ぜひ試してみてほしいです。




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